社会保険労務士に向いている人と向いてない人の違いとは?

公開日:2022/07/15   最終更新日:2023/04/20

労務管理のエキスパートである社会保険労務士ですが、どのような人に向いている職業なのでしょうか?今回は、社会保険労務士に興味があり、自分に向いているのかを知っておきたいとお考えの方に向けて、社会保険労務士に向いている人・向いていない人の特徴を解説します。仕事内容もあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

社会保険労務士の仕事内容

社会保険労務士は、主に労務管理の業務を行います。代表的な業務内容としては、行政機関への書類を作成して代理提出する、就業規則などの帳簿を作成する、などがあります。また、人事評価などの労務管理にかかわる相談や指導を行うことも、社会保険労務士の大切な仕事のひとつです。

社会保険労務士の年収はどれくらい?

令和元年の厚生労働省調査によると、社会保険労務士の平均年収は484万9,000円となっています。一般的なサラリーマンの平均収入が441万円というデータもあり、比較すると社会保険労務士の年収は平均よりも高いといえます。

選べる2種類の働き方

社会保険労務士は、ある程度の経験を積んで独立開業する働き方と、企業や社会保険労務士事務所に勤務し続ける働き方があります。自分にあったスタイルを選んで働くことができるのも、社会保険労務士資格の人気の理由のひとつといえます。

社会保険労務士に向いている人の特徴

ここからは、社会保険労務士という職業に向いている人の特徴を詳しく解説していきます。ひとつずつ、みていきましょう。

数字に強く地道な作業が得意

社会保険労務士の主な仕事に、帳簿の作成があります。帳簿を作成するにあたって、数字を使って計算しなければいけないことも多く、数字に強いことは大きなメリットとなります。

また、月々の保険料を計算し、従業員ごとに帳簿をつけていく作業などは、地道さと慎重さが必要です。数字をみることが苦ではなく、地道な作業でもまじめにコツコツとこなせる人に向いている職業といえるでしょう。

キャリアアップを望んでいる

社会保険労務士の年収は、一般的なサラリーマンの年収よりも高く、働き方も選べるため、転職して自身のキャリアアップにつなげたいと考えている人に人気の職業です。厚生労働省の調査によると、社会保険労務士試験の合格者は58.9%が会社員というデータもあり、キャリアアップを目指している多くの社会人が受験していることがわかります。

責任感が強くしっかりと意見をいえる

社会保険労務士は、労働の法律に反した取り組みを行っている会社に、指導を行わなければいけないときもあります。労務管理の専門家として企業に意見する際は、間違っていることには間違っていると、はっきり伝えることが必要です。

社会保険労務士には適切な労務管理を行うための指導も認められており、毅然とした態度で意見をいえる人に向いています。

■コミュニケーション能力が高い

前述した通り、社会保険労務士の主な業務として、労務管理の相談や指導が挙げられます。相談に応じるためには、人の話をよく聞き、分かりやすく説明できる能力が必要です。

また、独立開業を目指しているのであれば、営業して集客する必要も出てくるため、コミュニケーション能力は必須です。

社会保険労務士に向いてない人の特徴

社会保険労務士に向いている人の特徴がわかったところで、ここからは向いていない人の特徴も確認していきたいと思います。

雑な性格

社会保険労務士は、業務の中で数字を扱うことが多く、帳簿を作成するなど地道で細やかな作業も多くあります。とくに、お金に関する業務で大雑把な仕事をしてしまうと、保険料を多く支払ってしまったなどのミスに繋がりかねません。

労務管理の専門家である社会保険労務士は、どちらかというと几帳面で繊細な性格の人に向いており、大雑把な人には向かないでしょう。

企業に立ち向かうことができない

ときに社会保険労務士は、企業に立ち向かう必要があります。社会全体の利益のために働いている社会保険労務士が、企業のいいなりになってしまっては、職責を放棄したのも同然です。相手に反対意見をいうのが極端に苦手という人は、企業に立ち向かうこともできない場合が多く、向いていないといえます。

地道な努力ができない

まず、社会保険労務士試験は、合格率の低い難関資格として知られています。合格するためには1,000時間もの勉強が必要といわれており、地道な努力なくしては資格取得自体が難しいでしょう。また、保険料の計算など、地道な作業をコツコツこなしていく業務も多く、地道な努力が苦手な人は向いていないでしょう。

 

今回は、社会保険労務士に向いている人と向いていない人の特徴を解説してきました。社会保険労務士に向いているのは、数字に強く、企業に対してもしっかり意見をいえる人、コミュニケーション能力の高い人などが挙げられます。反対に、向いていない人は、大雑把で他者に意見できない人、地道な努力が苦手な人などです。

しかし、現状は向いていないと思っていても、社会保険労務士を目指すために自分を変えていく努力をすることは可能でしょう。もし、社会保険労務士という職業に興味があるのであれば、ぜひ挑戦してみてください。

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