社会保険労務士試験の具体的な流れについて詳しく解説!
社会保険労務士は、毎年4万人前後が試験を受ける人気の資格です。社会保険や労働保険の専門家のため、資格に魅力を感じる方は多いでしょう。しかし、実際にどうやって資格を取るかを知らない方は多いのではないでしょうか。この記事では社会保険労務士試験の流れや難易度、効率的な勉強方法について紹介します。
社会保険労務士試験の具体的な流れ
社会保険労務士は、例年8月の第4日曜日に試験が実施されます。年に1回しかないため、受験のチャンスを逃さないことが大切です。ここでは社会保険労務士試験の具体的な流れについて説明します。
試験案内について
例年、4月の中旬に官報と社会保険労務士試験オフィシャルサイトで発表されます。受験申込の期日が記載されているので、期日までに申し込みましょう。
申し込み方法について
申し込み方法は郵送とインターネットの2つです。郵送は試験センターへ返信用封筒を郵送し、申込書一式を請求します。返送された申込書に必要事項を記入して、必要書類と同封して簡易書留郵便にて郵送します。受験手数料は郵便局の窓口で支払いましょう。郵送にかかる時間を考えて、早めに送付しましょう。インターネットはマイページ登録をした後に必要事項を入力し、必要書類をアップロードします。クレジットカード決済で受験手数料の支払いも同時にできるので便利です。
受験について
8月上旬に受験票が送付されてきます。受験日当日には受験票を持って、試験会場へ向かいましょう。受験票が送付されてこない場合は、試験センターへ確認しましょう。社会保険労務士試験オフィシャルサイトにて「〇日までにご連絡ください」という案内が出ます。期日までに問い合わせしない場合は、受験票が到着したとみなされるため注意しましょう。
社会保険労務士試験の難易度は意外と高い?
社会保険労務士試験は、合格率が6~7%という難関試験です。なぜこんなに難易度が高いのでしょうか。ここでは難易度が高い理由を3つ挙げていきます。
受験資格がある
社会保険労務士試験を受験するためには、必要条件があります。これから紹介する3つの条件のうち、いずれかをクリアしていなければなりません。1つ目は学歴。短大や大卒、高等専門学校卒の学歴が必要です。
2つ目は3年以上の実務経験。“公務員として3年以上従事”社労士の補助に3年以上従事”などの実務経験が必要です。
3つ目は国家資格合格者であること。弁理士試験や公認会計士試験などの国家資格に合格していることが必要です。この3つのいずれかを満たしていないと、試験を受験できないため難易度が上がります。
試験科目が多い
社会保険労務士試験は、全部で10科目から出題されます。労働関係法令や社会保険関係法令、一般常識といった内容が複雑に絡み合うため、理解するまでに時間がかかるのです。さらに膨大な暗記も必要となります。合格に必要な勉強時間は800~1,000時間とされており、単年で同格を目指すならば、1日に2~3時間の勉強時間を確保しなければなりません。受験資格を考えると働きながら勉強時間を確保しなければいけないので、難易度は高くなるでしょう。
科目合格制度が採用されていない
出題範囲が広い税理士資格などの試験については、科目合格制度を採用しています。科目合格制度とは、その科目に一度合格すれば、次回以降はその科目を受験する必要がない制度です。しかし社会保険労務士試験にはこの制度が採用されておらず、一度の試験ですべての科目に合格しなければいけません。そのため必然的に合格の難易度が上がってしまいます。
社会保険労務士試験の効率的な勉強方法
社会保険労務士試験は、試験範囲が広いため1年で計画を進める必要があります。ここでは、具体的にどのような勉強をするとよいのかをお伝えしましょう。
スケジュールを立てる
試験範囲が広いため、勉強を闇雲に進めても意味がありません。まずは大まかなスケジュールを立てましょう。9月~1月は基礎を身に付ける期間、2~6月までは応用力をつける期間、7~8月は総まとめと直前対策の期間とします。この大まかなスケジュールを元に1か月の勉強量を考えて、その次に1日あたりの勉強量の目安を立てます。1日あたりの勉強量を毎日きちんと学習しましょう。
習慣化する
計画を立てた後はやる気があるので、勉強することでしょう。しかしやる気だけでは、1年勉強を続けるのは難しいです。そのため勉強を習慣化する必要があります。たとえば“朝早くに10分だけ問題集を解く”“帰ってすぐにテキストを開く”といったように、まずは1週間、勉強の習慣を身に付けましょう。1週間続いたあとは、2週間といったように段々と勉強することを体に馴染ませていきましょう。
テキストと過去問中心に学習する
まずは自分に合ったテキストを見つけましょう。何冊もテキストをこなすより、1冊を理解するまで何度も解くほうがよいです。そして過去問中心の学習をしましょう。なぜなら社会保険労務士試験は、過去に出際された問題と似たものがよく出題されるためです。過去問を解くうえで理解できないことがあれば、テキストに立ち戻ってきちんと理解できるようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、社会保険労務士試験の具体的な流れや勉強方法についてお伝えしました。社会保険労務士試験は出題範囲が広いので、難易度が高い試験です。しかしきちんとスケジュールを立ててきちんと勉強すれば、きっと合格できるでしょう。仕事にも役立つ資格なので、ぜひチャレンジしてくださいね。