社会保険労務士試験の対策はいつ頃から始めるべき?

公開日:2022/08/15   最終更新日:2022/08/19

試験対策

数ある資格試験の中でも、難関資格として知られる社会保険労務士ですが、試験対策はいつごろから始めるべきなのでしょうか?この記事では、一般的に推奨される開始時期を解説しています。また、社会保険労務士試験の受験資格や、合格するためのポイントもご紹介するので、資格取得を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。

社会保険労務士試験の対策はいつ頃から始めるべき?

一般的に、社会保険労務士試験に合格するためには、1,000時間程度の勉強時間が必要といわれています。しかし、独学なのか資格予備校に通うのかなど、勉強の仕方によっても変わってくるため、一概にはいえません。

実際に、1,000時間以上勉強して受験しても合格できずに、何度も受験しているといった人も少なくありません。あくまで、1,000時間は効率よく勉強できた場合の勉強時間なので、目安程度に考えておくとよいでしょう。この目安から考えると、勉強開始時期は試験日から逆算して、1,000時間程度確保できるころからスタートするのがよいといえます。

学習スケジュールの例

社会保険労務士の試験は、毎年8月の第4日曜日に実施されます。一般的に、資格予備校などでは、前年の10月ごろ講座が始まることが多いようです。独学で勉強を開始するのであれば、以下のような方法で開始時期を決めるとよいでしょう。

1日の勉強時間が3時間であれば、試験日の334日(約11か月)前から

1日の勉強時間が2時間であれば、試験日の500日(約15か月)前から

1日の勉強時間が10時間であれば、試験日の100日(約3.5か月)前から

仕事をしながら勉強するのであれば、多くても13時間程度しか学習時間を取れないことが多いでしょう。その場合は、1年以上前から勉強を開始する人も多いようです。反対に、仕事をやめて勉強に専念できる環境であれば、数か月前からでも間に合う計算になります。

社会保険労務士試験を受けるために必要になる資格

社会保険労務士試験を受けるためには、以下のいずれかの受験資格をクリアしなければいけません。詳しい内容は公式サイトで確認することをおすすめしますが、ここでは主な受験資格をご紹介します。

学歴

いずれかの学歴があれば、受験できます。

・大学/短大/高専を卒業した方

4年制大学で一般教養科目を終了した方(在学中も可)

4年制大学で62単位以上を修得した方(在学中も可)

・修業年限が2年以上、ならびに総授業時間数が1,700時間以上の専修学校で専門課程を修了した方

上記の学歴に当てはまらない方は、次の実務経験と厚生労働大臣が認める国家試験の合格者の項目を参考にしてください。

実務経験

・法人の役員または常勤従業員として、通算3年以上事務に従事した方

・国家公務員や地方公務員、特定独立行政法人などの団体で、通算3年以上の実務経験がある方

厚生労働大臣が認める国家試験の合格者

・司法試験予備試験に合格した方

・行政書士となる資格を保有している方

・そのほかの厚生労働大臣が認定した国家試験に合格した方

学歴で社会保険労務士試験の受験資格がない方は、先に受験資格のない行政書士試験に合格してから、社会保険労務士試験を受ける方が多いようです。

社会保険労務士試験に合格するためには?

ここからは、社会保険労務士試験に合格するために知っておきたいポイントを解説します。

各科目7割正解を狙う

社会保険労務士試験は、選択式形式で出題される科目と、択一式形式で出題される科目があります。点数配分は11点で、選択式試験が40点満点、択一式試験が70点満点で構成されているのです。

選択式試験の合格基準は40点満点中24点で、択一式試験は70点満点中45点です。つまり、各科目で6割強の正解であればギリギリ合格、7割正解できれば充分に合格を狙えるということになります。

ただし、選択式試験には8科目、択一式試験には7科目が出題されるため、すべての科目で7割を目指すのは、なかなか難しいことです。比較的簡単に7割正解できそうな得意科目には、あまり長い勉強時間を費やさず、不得意科目に力をいれるなどの工夫が必要になります。どの科目もまんべんなく点数が取れるような勉強方法を意識しましょう。

出題箇所を絞り込んで勉強する

選択式と択一式の試験を合わせると受験種目は17種類にものぼります。さらにそれぞれの科目の内容は膨大で、暗記するにも一苦労です。そのため、効率よく勉強するためには、ある程度、出題確立の高い箇所を絞り込む必要があります。受験科目は大きく分けて、労働保険と社会保険の2種類です。

各科目は関連性があるので、勉強していく順番も重要といえます。適切な順序で学習すれば、より頭に入りやすくなるでしょう。事前にしっかりとスケジュールを立て、効率よく学習を進めることが合格への近道となります。

まとめ

今回は、社会保険労務士試験に合格するための対策をいくつかご紹介しました。試験勉強の開始時期は、1日どれくらいの勉強時間が確保できるのかによって変わってきます。試験日から逆算して1,000時間程度勉強できるようにするとよいでしょう。ただし、1,000時間はあくまで目安です。出題確立の高い箇所を絞り込んで効率よく勉強し、どの教科も7割程度正解できるよう学習を進めることが大切といえます。

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