社会保険労務士試験の受験資格について詳しく解説!

公開日:2022/06/01   最終更新日:2022/06/10

社会保険労務士は、書類作成などの事務処理能力や給与計算などの計算能力、対人関係のコミュニケーション能力など、さまざまな能力が求められる国家資格です。資格を取得するためには、定められた受験資格を満たしたうえで、試験に合格しなければなりません。そこで今回は、社会保険労務士試験の受験資格について詳しく解説します。

そもそも社会保険労務士とは?

社会保険労務士とは、労働や社会保険に関する法令をスムーズに実施するためのアドバイスなどを行い、企業の成長と労働者の福祉を向上させるサポートをする職業です。ここでは、社会保険労務士の業務について紹介します。

■健全な職場にするための環境整備

従業員が安心して働くための健全な職場づくりには、労働社会保険への加入が必要不可欠です。しかし、労働社会保険への加入手続きは複雑なため、書類の作成などに時間を費やし、経営者や人事労務担当者にとっては多大な負担となります。

そのため、社会保険労務士が企業へ入社した際の加入の手続きや、退職時の離脱の手続きを代行。ほかにも、就業規則の作成や変更、賃金形態の構築、労働条件の改善や安全衛生管理の提案など、業務は多岐にわたります。

■年金に関する業務

社会保険労務士は、年金に関することでは唯一の国家資格で、年金関連での書類作成の代行や、年金機構などの窓口で年金の仕組みをわかりやすく解説する、年金に関するセミナーの開催などを行います。

■労働に関するトラブルの解決

2007年度から「ADR(裁判外紛争解決手続き)代理業務」という「特定社会保険労務士」だけが行える業務が始まりました。企業と従業員の間にトラブルが発生した際に双方からヒアリングをし、その内容に基づいて、あっせんという手続きにより迅速に解決する制度です。

社会保険労務士試験の受験資格

社会保険労務士試験は、誰でも受けられるわけではなく、次に挙げる3つの受験資格のいずれかに該当していなければなりません。ここでは、社会保険労務士試験の受験資格について紹介します。

■学歴

専門分野を問わず、大学や短大のほかに、専門職大学、専門職短大、5年制の高等専門学校のうち、どれかを卒業していれば、受験資格があります。専門職大学以外の専門学校を卒業した場合でも、1995年以降に卒業し、専門士または高等専門士の称号が認められていれば、受験資格を有しています。

1994年以前に卒業し、称号が認められていない場合は、修行年限が2年以上あり、課程修了に必要な総授業時間数が1,700時間以上、専修学校における専門課程を修了しているという条件をすべてクリアしていなければなりません。また、大学に在学中もしくは中退したとしても、必要な単位を修得していれば試験を受けることが可能です。

■一定の実務経験

学歴での受験資格が得られない場合でも、一定の実務経験があれば受験資格が得られます。受験資格を得るためには、次に挙げる業務の経験が必要です。

・労働組合で従業員として勤務

労働組合の業務と社会保険労務士の業務は同一性が高いため、労働組合で従業員として勤務し、通算3年以上の実務経験があれば受験資格が得られます。

・日本郵政公社や年金公社などの職員、自衛官など

民営化前の日本郵政公社や年金公社などでの職員のほかに、自衛官として勤務し、労働や社会保険に関する業務を通算3年以上経験した場合も対象です。

・社会保険労務士法人や弁護士法人などで業務補助経験

社会保険労務士法人や弁護士法人などで、労働や社会保険に関する補助業務を通算で3年以上の経験がある際も受験資格が得られます。ただし、週の労働時間が基準を満たしていない場合は、試験を受けられません。また、税理士と社会保険労務士では請け負う業務の範囲が異なるため、税理士事務所での勤務経験は除外されます。

・一般企業での人事労務担当

一般企業で人事労務担当として、労務関連や社会保険などの業務経験が通算で3年以上ある場合も受験資格を有します。ただし、単純作業では受験資格に該当しないこともあるので注意が必要です。

■該当する国家資格を保有している

厚生労働大臣が認定した国家資格を保有しているか、行政書士試験もしくは司法試験の予備試験に合格した人は社会保険労務士の試験を受けることができます。

社会保険労務士試験の具体的な流れ

社会保険労務士試験はどのような流れで進み、どれくらいの期間で合格が発表されるのでしょうか。ここでは、社会保険労務士試験の合格発表までの流れを紹介します。

■願書配布

受験案内などの願書配布は毎年4月中旬頃です。願書請求を郵送する場合は、3月上旬から試験センターのみで受付が始まり、官報公示を行った翌営業日に発送されます。

■願書受付

願書を受け取り、必要書類を揃えたら、試験センターの窓口や郵送で試験の申し込みをします。窓口の受付は、5月最終営業日までで、郵送の場合は531日の消印が有効です。また、窓口での受付は平日のみとなっています。

■試験

試験は、例年8月第4日曜日に行われますが、その年によって変更される場合もあるので必ず公式サイトなどで確認する必要があります。また、19都道府県にある試験会場にも、変更がないか確認しましょう。

■合格発表

合格発表は、通常11月上旬に行われ、合格証書は郵送で後日自宅に届きます。

 

社会保険労務士とは、労働や社会保険に関する法令をスムーズに実施するためのアドバイスなどを行い、企業の成長と労働者の福祉を向上させるサポートをする職業です。

社会保険労務士の受験資格には、学歴、一定の実務経験、国家資格を保有していること、この3つのうちのいずれかが該当していなければなりません。社会保険労務士試験の流れは、4月中旬頃に願書の配布、5月最終営業日までに願書受付、8月第4日曜日に試験、11月上旬に合格発表となります。

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