通信制の社会保険労務士予備校を選ぶ際に注意するべきポイントとは?
社労士の合格を目指すうえで、選択肢の一つになる通信講座ですが、必ずしもすべての方に向いているわけではありません。費用の安さなどメリットはたくさんありますが、デメリットもあります。ここではメリット・デメリットとあわせて、数ある通信講座のなかから選択するポイントについてお話しします。
社会保険労務士予備校は通学と通信講座どちらがおすすめ?
社会保険労務士予備校への通学と通信講座、それぞれにメリット・デメリットがあります。ここでは主に、通信講座に焦点を当てて、それぞれのメリット・デメリットについて詳しく説明します。
費用が安くすむ
通信講座の最大のメリットです。とくに安価なところでは、社労士の講座を5万円台から受講することができます。しかし、安い=メリットばかりではありません。
お金がかかっていない分、簡単に講座を途中でやめてしまうデメリットもあります。ほかにも、直接対面でのサポートを受けられなかったり、整った学習環境を利用できない点がデメリットとして挙げられます。
時間の自由がきく
予備校と異なり、好きな時間に受講できるのも通信講座のメリットです。時間に縛られることがなく、通学に時間を費やすこともありません。近くに予備校がない方にとって、とくにありがたいメリットといえるでしょう。一方で、同じ教室に通う仲間やライバルがいない分、モチベーションの維持が難しいというデメリットもあります。
場所の自由がきく
最近の通信講座は、どこでも好きな場所で受講できるようになりました。DVDやテキストが最初から用意されておらず、スマホやタブレットでの受講が前提という講座も登場しています。
選りすぐりの講義を受講できる
通信講座を担当するのは、豊富な実績を持つ選び抜かれた講師です。頭に入りやすい、分かりやすいなど、講義内容が優れているメリットがあります。確かに相性こそありますが、そういった場合に取捨選択しやすいのも、通信講座ならではのメリットだといえます。
自身のペースで学習ができる・緊張感に欠けるかも?
同じ講義を何回でも受けられるのも、通信講座で社労士を目指すメリットです。繰り返し受講することにより、重要な内容への理解をさらに深めることができます。
一方で、いつでも受け直すことができるという安心感から、緊張感に欠けた受講になってしまう可能性もあります。生の講義の緊張感や迫力は、通信講座に足りない点だといえそうです。
通信制の社会保険労務士予備校の受講費用が通学制よりも安い理由
上でも述べたとおり、社労士の通信講座の最大の魅力は、費用が安いところです。しかし、費用が安いだけに「授業や教材の質が低いのではないか?」という懸念があるかと思います。ここでは、通信講座が安い理由について見ていきましょう。
資格予備校の運営費用がかからない
社労士など資格予備校の運営には、地代家賃がかかります。とくに大手の資格予備校は、駅前などの好立地にあるため、必要な地代家賃は高額になります。
また、電気代などの光熱費も、決して安くはないでしょう。一方で通信講座は、そういった運営費用を安く抑えることができます。通信講座のなかには、教室でのスクーリングが併用できるところもあります。なお、利用する場合には受講料が別途必要です。
講師の人件費がかからない
資格予備校の講師の報酬は、担当する授業数に応じて支払われます。つまり授業が行われるたびに、人件費が発生しています。一方で、通信講座で行われる授業は、収録のための1回限りになります。そのため、予備校に比べて通信講座は人件費を抑えることができ、受講費用の低価格にもつながっています。
通信制の社会保険労務士予備校を選ぶ際に注意するべきポイント
通信講座での資格取得を決めた場合に、次は講座選びが必要になります。費用も講座内容も大きな差があるので、ご自身に合うかどうか必ずチェックを入れましょう。
講義の内容をチェックしよう
全国的な知名度を誇るなど、有名講師による授業が通信講座の魅力のひとつです。しかし講義がすべての方に合うとは限りません。近年はWebなどで、サンプル講義を無料で体験できるところが増えています。必ずチェックして、ご自身と合うかを確かめましょう。
講座の内容もあわせてチェック
近年増えているのが、紙のテキストが用意されていない通信講座です。スマートフォンやタブレットで完結する分、受講費用も抑えられているのですが、紙のテキストのほうが学習しやすいという方にとっては、都合が悪いといえるでしょう。受講料だけにとらわれることなく、講座の内容もチェックすることが大切です。
通信講座の主なメリットは費用の安さや自由度の高さ、良質な講義という点も見逃せません。一方でデメリットは、モチベーション維持の難しさということができるでしょう。「八士業」のひとつに数えられ、合格に約1,000時間の学習が必要という社労士は難関資格です。通信講座にするか通学にするかの判断は、ご自身の向き・不向きを踏まえることが大切です。