社会保険労務士が収入アップを狙うためには?具体的な方法について解説!

公開日:2022/11/15   最終更新日:2022/11/14


人事や労務の仕事をしていて、社会保険労務士を目指したいな…と考える方も多いでしょう。しかし、資格取得後はどんな働き方をしたらよいのでしょうか。企業に所属する、独立開業するといった道がありますが、収入も確実に上げていきたいものです。本記事では社会保険労務士としての働き方、収入の増やし方について解説します。

社会保険労務士の働き方の種類

まず、社会保険労務士として働くにはどうしたらよいのでしょうか。試験に合格しただけではただの有資格者です。社会保険労務士と名乗って業務を行うためには、社会保険労務士登録と社会保険労務士会入会の手続きが必要となります。この登録の際に「開業登録」または「勤務先登録」といった選択をすることになります。また、実務に携わらない場合でも登録は可能です。試験に合格したら、どの区分で登録するかを決めましょう。

開業登録

事務所を立ち上げたいと考えている方は開業登録を行います。大きな事務所を設置、事務員を雇用して行うほか、自宅を事務所にして業務を行うなど働き方は多様です。このようにどこかに事務所を一つ構えて業務を行うのが開業社会保険労務士です。また、社会保険労務士法人の社員である労務士は、法人の出資者として法人社員という位置付けになるため、事務所設立の場合と同様に開業登録を行います。さらに税理士事務所といったほかの事務所内での開業についても登録が必要です。

勤務登録

勤務登録は一般企業の事務所や社会保険労務士事務所、社会保険労務士法人に勤務する「勤務労務士」として働く場合の登録区分です。開業登録との違いは、勤務先以外の業務を引き受けることができないという点です。勤務先以外の顧客と契約を交わし、社会保険労務士業を行うことはできません。

社会保険労務士の年収はどれくらい?

社会保険労務士として働いていく上で気になるのが年収ではないでしょうか。請け負う業務や仕事量、開業労務士か、勤務労務士かによっても収入は異なりますが、どれくらいの収入が得られる可能性があるかは把握しておいてもよいでしょう。

開業社会保険労務士の収入

社会保険労務士のうち80%を占めるといわれる開業社会保険労務士。安定した収入が得られるようになるまでには1~2年かかるといわれています。平均年収を大きく上回る人がいる一方で、平均年収を大きく下回る人のいるというのも事実です。この格差は営業力、人脈、能力といったものにも大きく影響を受けます。顧問契約が取れるか、スポット契約を多く取れるかによっても月々の収入は変化することになるでしょう。多い人で年収は1,000万ほど、平均的には400万円から500万円といわれています。

勤務社会保険労務士の収入

一方、民間企業で働く勤務社会保険労務士は、会社で労務関係の業務を担当する部署で働くことになります。よって企業によっても違いがありますが、平均年収は500万円から700万円といわれており、一般的な会社員に比べると100万円~300万円ほど収入が高いといえるでしょう。また勤務年数によっても年収に差があり、勤務年数を重ね、経験値が上がるほど年収もアップしていく傾向にあります。

社会保険労務士としての収入を増やすためには?

稼いでいる社会保険労務士がいる一方で、稼げていない社会保険労務士もいると聞くと、その差はどこにあるのか気になるところです。実際に、同時期に社会保険労務士になった、同年代の人であっても年収には差があるということは事実です。では、社会保険労務士として収入を増やすためにはどうしたらよいのでしょうか。

コンサルティング業務を請け負う

社会保険労務士として行うことができる職務のうち、3号業務と呼ばれるのがコンサルティング業務で、年々需要が高まっている業務の一つです。経営者が悩みがちな同一労働同一賃金や人事評価制度の見直しといった労務や人事の悩みを聞き、会社をよりよい方向に導く指導をします。コンサルタント業務は高い専門性が求められる業務のため、請け負うことができれば収入の大幅アップが期待できるでしょう。

条件のよい企業で長く働く

雇用されて働く場合には一つの企業に長く務めることが収入アップにつながります。勤続年数が増えるほど昇給が期待できるでしょう。昇給ペースは企業によっても異なるので、就職先を決める際は長く務めることを想定して、初めから待遇のよい会社を選ぶことが大切です。

営業スキルを磨いて人脈を増やす

社会保険労務士として独立した場合、必要になるのが営業スキルです。しかし、社会保険労務士の看板を掲げて待っているだけでは依頼は来ませんので、自ら営業していく力が不可欠となります。営業スキルはコミュニケーション能力でもあり、人脈を増やすのにも役立つでしょう。

顧客からさらに顧客を紹介してもらえたり、作っておいた人脈から顧客が見つかったりする場合もあります。社会保険労務士としての仕事を始めた後からも、異業種交流会、士業交流会といった交流会への参加は人脈作りには欠かせません。

まとめ

社会保険労務士は一般的な会社員よりも年収が高く、努力によっては1,000万円もの年収を得られる可能性を持った仕事です。開業した場合には自ら契約を取りにいく営業力が問われますが、顧問契約によって継続的な収入や、コンサルタント業務と併せて高額な報酬を得られることもあります。また得意な分野を作ることで、その分野に特化したレベルの高い業務を売りにしていくことも有効です。日々スキルを磨き、顧客に寄り添った仕事を遂行していくことで、より安定した収入を得ることができるでしょう。

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